相続税、贈与税一体化措置の影響と対応策は?

(1)相続税、贈与税の一体化措置のねらいは?

(2)相続税、贈与税の一体化措置とはどんなものか?

(3)相続税、贈与税の一体化措置の適用対象者は?

(4)適用手続きはどのように行なうか?

(5)贈与税を計算するには?

(6)相続税を計算するには?

 

 

 

相続税、贈与税の税率改正の影響と対応策は?

(1)相続税、贈与税の一体化措置の課税は?

(2)相続税の税率はどう変わるか?

(3)贈与税の税率はどう変わるか?

贈与税、贈与税の速算表

 

 

 

 

相続税、贈与税一体化措置の影響と対応策は?

 

 

 

 

 

 

 

[実施時期] 2003年1月1日以後の相続または贈与から。

 

 

 

 

[影 響@] 相続時精算課税を選択すると有利になる人と不利になる人が出てくる。ただし、従来の方式(暦年贈与)と選択できる。

[影 響A] 有利な影響を受ける人とは・・・・

 

                     資産価値があがる財産を持っている人

                     キャッシュフローが多く生まれる資産

                     所得税・住民税が分散されて有利

 

[影 響B] 不利な影響を受ける人とは

                 資産価値が下がる財産を持っている人

                 使ってしまうと相続時支払が大変

                 祖父母からもらう人は不適用

 

[対 策@] 従来の暦年贈与が有利か、今回の精算贈与が有利かは専門家に相談する。一度選択したら変更はできない。生前贈与の選択の幅が広がった。

      有利と思われる人は

 

              今後急成長発展を目指している後継者。自社株贈与。

              キャッシュフローの好ましい収益性のある建設贈与。

              分割協議を行なうにあたって生前贈与を受けていたほうが好ましい人。

 

[対 策A] 2,500万円が非課税と思っている人が多いが、実は後から相続税が発生する。「行きはよいよい(相続税がかからない)、帰りはこわい(相続税がかかる)」である。

 

 

 

角丸四角形: (1)相続税、贈与税の一体化措置のねらいは?

 

 

 

 

 高齢者の保有する資産を次世代に円滑に移転させることです。

 

 

 

 

 

角丸四角形: (2)相続税、贈与税の一体化措置とはどんなものか?

 

 

 

 

「相続税・贈与税の一体化措置」(相続時精算課税制度)とは、相続時に贈与財産と相続財産とを合計した価額を基に計算した相続税から既に支払った贈与税を控除するものというものです。いままでは3年以内の加算でしたが、生涯加算されることになります。

 これにより、受贈者は従来の方法(暦年課税制度)と相続時精算課税制度を選択することができるようになります。

 

 

 

 

角丸四角形: (3)相続税、贈与税の一本化措置の適用対象者は?

 

 

 

 贈与税は65以上の親です。祖父母は入りません。また、受贈者は20歳以上の子である推定相続人(代襲相続人含む)です。

 

 

 

角丸四角形: (4)適用手続きはどのように行なうか?

 

 

 

 選択を行なおうとする受贈者(子)は最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、その旨の届出を贈与税の申告書に添付します。

 受贈者である兄弟姉妹は、各々、贈与税である父、母ごとに相続時精算課税か暦年課税を選択できます。たとえば、父からは相続時精算課税、母からは暦年課税という選択も可能です。

 贈与財産の種類、金額、贈与回数には制限を設けません。今年は株、来年は土地の贈与を受けることもできます。

 

 

 

角丸四角形: (5)贈与税を計算するには?

 

 

 

 

 

 他の贈与財産と区分して、「(贈与財産の価額の合計―複数年にわたり利用できる2,500万円(非課税枠))×20%」で計算します。通算2,500万円までは贈与税はとりあえず課税されません。

 2,500万円は受贈者が生涯に渡って贈与を受けられる財産総額で、贈与の機会が複数回でもかまいません。

 

 

 

角丸四角形: (6)相続税を計算するには?

 

 

 

 

 

 受贈者(子)は贈与者(親)の相続時に、贈与財産と相続財産とを合算して現行の相続税を計算し、既に支払った贈与額を控除します。控除しきれない時は還付を受けます。

 すなわち過去に贈与税を支払った場合は、相続税額から贈与税額相当額を控除します。贈与税を支払っていなかった場合は、控除するものがないため、贈与財産の合算分だけ相続税が増えることになります。

 2,500万円までの贈与を受けた場合、贈与税はかかりませんが、相続税の計算の際には、相続財産に贈与財産とし受贈した財産価額(贈与時の時価)を加えることになるため、贈与財産分の税金が後払いされます。

 

 

 

贈与時

             財産価額2,000万円の住宅を受贈しても・・・

          

贈与税はとりあえず

                 非課税

 

 

 

 

 

相続時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


かつて受贈した財産価額2,000万円の住宅と

新たに相続した4,000万円の土地を・・・・

合算して、相続税額を導き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相続税、贈与税の税率改正の影響と対応策は?

 

 

 

 

 

 

 

 

[影  響] 相続開始時精算課税が創設され、従来の贈与の方法(暦年贈与)と、相続時に精算する2つの方法が並行して進んでいくことになった。相続精算課税、暦年課税をどう選択するかによって納める税金の多寡に変化が出る。

 

 

 

[対応策] 戦略的に暦年贈与をするやり方が贈与税も安くなり注目される。これは相続時に精算されることはない(相続開始前3年間を除き)ため、移転コストが確定する。

 

 

 

 

 

 

角丸四角形: (1)相続・贈与の一体化措置の課税は?

 

 

 

「相続・贈与税の一体化措置」(相続時精算課税制度)の贈与段階の課税は、相続時の精算を前提にした概算払いという性格を踏まえ、非課税枠2,500万円、非課税枠を越える部分について税率20%で課税と、軽減・簡素化されました。

 

 

 

角丸四角形: (2)相続税の税率はどのように変わるか?

 

 

 

 相続税の税率については、これまでは最高税率70%(20億円超の金額)でしたが、個人所得課税の最高税率50%の水準を踏まえ(3億円超の金額)に下がりました。税率区分もこれまでの9段階から6段階に変わり、簡素化されました。基本的には全面的にわずかに安くなっています。

 

 

 

 

角丸四角形: (3)贈与税の税率はどう変わるか?

 

 

 

贈与税の税率についても同様の改正がなされました。これまでは最高税率70%(1億円超の金額)でしたが、50%(1,000万円超の金額)に下がりました。税率区分もこれまでの13段階から6段階に変わり、簡素化されました。

 これらの改正は2003年1月1日以降の相続または贈与から適用されます。

 以下に改正後の相続税、贈与税の速算表を表示します。

 

 

 

 

 

暦年課税の贈与税の速算表(2003年分より)

 

課税価格

税率

控除額

200万以下

300万以下

400万以下

600万以下

1000万以下

1000万超

10%

15%

20%

30%

40%

50%

100千円

250千円

650千円

1,250千円

2,250千円

 

<基礎控除:年間110万円>

 

 

 

 

相続時精算課税の贈与税の速算表(2003年分より)

 

課税価格

税率

控除額

一律

20%

 

<生涯特別控除:一般2500万円:住宅取得資金3500万円>

 

 

 

 

相続税の速算表(2003年分より)

 

法定相続人の取得金額

税 率

控除額

1,000万円以下

3,000万円以下

5,000万円以下

1億円以下

3億円以下

3億円超

10%

15%

20%

30%

40%

50%

500千円

2,000千円

7,000千円

17,000千円

47,000千円

 

<基礎控除額:5,000万円+1,000万円×法定相続人の数>