今回の改正でYの指標は大きく入れ替わり、また、経理操作を仮に行ってもその結果がYの値にあまり反映されないように計算式の設計で工夫がなされています。従って「Y」対策も全面的に見直す必要があります。以下に、アップの効果が期待できるもの(○)、効果があまり現れないもの(△)、及びが逆にYを下げてしまうもの(×)の区別を示しましたので参考にして下さい。なお、効が双方にかかるものについてはウエイトが高い方に区分しています。


 
判定
×

完成工事未収入金を現金で回収する

 
P
 
現金払いを手形払いに変更する    
P
未成工事受入金を受領する    
P
固定資産を売却する
P
   
増資して借入金を返済する
P
   
短期借入して支払手形を減らす  
P
 
工事未払金を手形で支払う  
P
 
営業外費用から特別損失に振り替える  
P
 
回収不能な受取手形を特別損失で処理する  
P
 
期末に手形で材料を購入する    
P
販売用不動産を利益無しで売却する  
P
 
工事未払金を回し手形で支払う
P
   

今回の改正後にYで高得点を得るにはどうしたら良いでしょう。

@現物出資(できたら償却資産)で自己資本を増やし、自己資本の増強とキャッシュフローの向上(前述したように償却費が支払賃料と入れ替わることによって)を計ります。

A又、金銭出資による自己資本の増強を行ない借入金と支払利息を減少させます。

上記@とAの対策で、

純支払利息比率、負債回転期間、自己資本対固定資産比率、自己資本比率、営業キャッシュフローの諸指標をアップさせることができます。

B総資本を圧縮するのに、定期預金で短期借入金を返済する。

総資本売上総利益率・自己資本比率の向上につながります。

C役員借入金がある場合は、現物出資による増資

自己資本比率の向上X2における自己資本の評点の向上が考えられます。

D知人の社長と、お互いの会社へ「タスキ掛け」同額資本出資する。

純支払利息比率の寄与度29.9%に着目しなければなりません。

E資金繰りの短期的資金を借入ですれば、負債回転期間にも影響がでます。そこで、

E債権を流動化させる手段もあります。

経営体質の抜本的改善になってしまうのですが、

F運転資金の3要素の改善によって資金繰りの改善が必要です。

今回の改正経審のYで初めて売上総利益が評点算式に取り入れられその寄与率は21.4%と高く、収益性向上は必須であると言って過言ではありません。

売上総利益を向上させるポイント

@     資金繰りに余裕をもたせることで、赤字工事の受注を受けない。

A     施行技術の向上でダンピングに強くなり、納期の短縮を図る。

B     材料を規格品を使用できる設計に努める。

C     見積りを取って購入、仕入先の見直し。

D     追加工事・変更工事分も必ず請求・回収

E     現場中心の原価管理・日程管理を細かく計画・実行・報告・分析

F     現場担当者が経理担当等に配置転換する。

G借入金に頼らない体質にすることで支払利息を減らす。

他、総資本を圧縮するのには、利益との相談になりますが

H遊休資産の売却若しくは除却や有姿除却も考えられる。

IEBITDA・キャッシュフローの向上のためにリース会計基準の適用により、リース資産をオンバランスする事で減価償却費を捻出する、しかし、総資本を増大させる事になりますので財務比率の悪化を招く可能性もありますから、それぞれの貸借対照表のバランスを見なければなりません。

又、視点を広げて、

J合併等に取り組むことによって規模の拡大を実現させることができれば絶対的力量の指標を飛躍的に向上させることが可能となることは言うまでもありません。